釜山・慶州の旅(2016年11月28日~30日)
今回の換算レート 10,000円 ⇒ 104,000ウォン
6回目の訪韓です。過去5回はソウルだったのですが、今回は初めての釜山です。2日目は釜山から足を延ばして、韓国の古都<慶州>にも行ってきました。慶州にはユネスコ世界文化遺産になっている<慶州歴史遺跡地区><仏国寺><石窟庵>などがあります。
また、今回は一人旅ではなく、30数年来の友人と二人で行ってきました。
11月28日(月)
友人と関空で7時半に待ち合わせをし、チェックインを行い朝食をとって8時半頃に保安検査場に向かうと、今回、保安検査場がけっこう混んでおり、並びだしてから出国手続きが完了するまで、およそ35分ほどかかりました。
関西国際空港(KIX)9:45 ⇒ 金海国際空港(PUS)11:10 JINAIR LJ216
定刻より10分ほど遅れて金海空港に到着し、入国手続きを済ませて電車で取り合えず釜山駅に向かいました。空港からは「金海軽電鉄」で「沙上」に出て、「沙上」で地下鉄2号線に乗り換え「西面」まで行き、この駅で地下鉄1号線に乗り換えて「釜山駅」にたどり着きました。
金海空港国内線ターミナルの外観です。右奥の方が国際線ターミナルです。
下の左は、金海軽電鉄の「空港」駅ホームで、右は車内です。
先ずは食事ということで、国鉄「釜山駅」方面に出ました。
駅の周辺で適当な店を見つけて釜山での1回目の食事です。釜山駅の南側にあった食堂に入り、8,000ウォンの定食(ソルロンタン?と煮豚のセット)を頼みました。
食後は釜山港に行きたいということで、釜山駅の東側に出ましたが、それほど距離はないのですが、見渡す限り誰も歩いていないので駅から眺めただけになりました。
この後、今回手配している、徒歩で5分ほどの地下鉄「釜山駅」と「中央」の間にある「東横イン釜山駅2」ホテルに向かいましたが、チェックインは16時からなので、荷物を預けて<龍頭山公園(釜山タワー)>に徒歩で向かいました。
<釜山タワー(プサンタワー)>부산 타워
正面のエスカレータのある登り口ではなく、坂道を登って行ったので、龍頭山公園を通らずに直接<釜山タワー>の横にたどり着きました。
「龍頭山」は海抜189mあり、<釜山タワー>は高さ120mですから、展望台は300mちょっとの高さです。
<龍頭山公園(ヨンドゥサンコンウォン)>
용두산공원
戻りは、正しいルートを辿り、そこから<国際市場>へ向かいました。市場および周辺をブラブラしながら、<BIFF広場>を抜けて<チャガルチ市場>にたどり着きました。
<チャガルチ市場(チャガルチシジャン)>
자갈치시장
<釜山市水協チャガルチ共販場>では夕方近くになっていたので、片づけ始めている店(?)もありましたが、所狭しと海鮮物が並んでいます。一番の驚きはイカの大群でした。
その後、隣にある<チャガルチマーケット(チャガルチ市場)>(地下2階地上7階)に寄ったのですが、この周辺は元々は露天商が集まるエリアを1970年8月に3階建てのビルを作って集合させ、さらに2006年8月に現在の建物が建てられました。1階で海鮮物を販売しており、観光客向けには2階で買った魚を食べられる仕組みになっています。興味本位で体験をしましたが、高くつくのであまりお勧めはできません。と言うのも、我々は「ヒラメ」1尾20,000ウォン、「鮑(実際はトコブシの大き目)」5個で10,000ウォンを購入しましたが、2階に上がるとテーブルチャージが1人4,000ウォン、「ヒラメ」は刺身と焼き魚にしてもらい、「鮑」も焼いてもらいましたが、調理料が合わせて10,000ウォンで合計すると48,000ウォンです。さらに、鍋を頼みましたが、これが10,000ウォンで、鍋と言っても、ただのアラ炊きです。結局2人で58,000ウォンです。
余談ですが、最終日に再び<チャガルチ市場>に行きましたが、「共販場」の横を南に続く道を歩いていくと、食事のできる場所が軒を連ねており、多分こっちのほうがリーズナブルに食べられたと思います。
「チャガルチ」から「中央」まで地下鉄に乗り、ホテルに戻りチェックインを済ませました。
ホテルで1時間ほど休憩した後、釜山駅方向に向かい中華街の入り口にある「鴻盛坊」と言う餃子専門店にはいりました。「水餃子」「揚餃子」各1人前とビールで、1人12,000ウォンでした。ホテルに戻る途中にあるスーパーで私は「辛ラーメン(5食入り)」とボトルガムを購入しました。
11月29日(火)
今日は、慶州に向かう予定でKTXやバスでなく、時間はかかりますが、在来線「東海南部線」を利用して慶州に向かうため、朝食も取らず7:35「釜田」駅発の<ムグンファ号>に乗るつもりでホテルを出ました。ところが、事前に見ていたダイヤと変わっており、駅に着いたのが7:19で出発は7:20です。切符を購入する時間がありません。駅員にチケットないけど乗ってもいいかと身振り手振り、英語と韓国語の単語を並べ立てて伝えましたが、答えは「NO」。当たり前ですよね。で、次の時間はとなると9:10までありません。相談の結果、いったんホテルに戻って朝食をとり、KTXで向かうことになりました。
上は地下鉄「釜田」駅の1番出口。
右は在来線「東海南部線」の「釜田」駅です。
仕切り直して、朝食後、国鉄「釜山駅」に向かい、9:20発のKTX122に乗りました。在来線だと2時間半ほどかかりますが、KTXだと30分弱で「新慶州」に着きます。乗車料金は11,000ウォンです。
「新慶州」から700番のバスに乗り、世界遺産の「仏国寺」に向かいました。
<仏国寺(ブルグッサ)>불국사 (世界遺産)
1995年にユネスコ世界文化遺産に登録されたお寺です。入場料は5,000ウォンです。新羅王朝時代の751年の創建で774年に完工しましたが、1593年から始まった文禄・慶長の役(秀吉の朝鮮出兵)によって石造物以外はほとんどが焼失し、その後1659年に一部が再建され、1972年の復興事業で今の形になったようです。
上の2枚は「大雄殿」
左は三重石塔、右は多宝塔です。
左は「無説殿」、右は「観音殿」です。
「極楽殿」
「極楽殿」には「金の豚」の像がありますが、みんながさするので、背中部分は模様が消えています。
この後、これも世界遺産になっている<石窟庵>に行こうとしましたが、バスが1時間ありません。近くにいた若者に聞くと、歩いて登れば1時間ほどだと言うのですが、そんな時、突然アジョシが近づいてきて、日本語で「待ち時間込みで往復20,000ウォンでタクシーを手配してあげる」と言うのです。高いのでしょうが、1時間待つのも嫌だし、1時間山登りするのもつらいので手配を依頼しました。タクシーでも15分ほど山道をクネクネと登っていきましたので、若者の足なら1時間で行けるかもしれませんが、歩けば1時間では済まなかったと思います。
<石窟庵(ソックラム)>석굴암 (世界遺産)
こちらも1995年にユネスコ世界文化遺産に登録されました。こちらも新羅王朝時代の751年に創建され、本尊の仏像は、1.58mの台座の上にある3.26mの大きな仏像です。写真撮影は禁止なので、パンフレットの画像になります。
帰りは、バス停まで送ってくれるのですが、そこは商売です。おじさんのお姉さんが営んでいるお土産物屋に案内されました。友人はちょうど探していた湯呑を購入しましたが、私は何も買わずに店を出てバス停に向かい、「慶州」駅までバスで戻りました。
慶州のバス停で降りたところが「慶州城東市場」で、市場内をブラブラして食堂に入りました。トッポギとキンパのセットで4,000ウォンです。
壁にメニュー表を貼っていますが、テレビには「大統領辞任」を発表する朴大統領の会見が映し出されています。
お腹も満たしたところで、次は、国鉄「慶州」駅から南西方向にある新羅時代の古墳が見られる「大陵苑」、一帯がユネスコ世界文化遺産に登録されている<慶州歴遺跡地区>へ向かいました。およそ1,000年(紀元前57~935年)にわたり栄えた新羅王朝の首都がこの慶州で、当時の遺跡が数多く残っています。
<大陵苑(テヌンウォン)>대릉원
新羅時代の王、王妃や貴族の古墳23基が広大な土地(125,400坪)に点在しています。ここの入場料は2,000ウォンです。
<天馬塚(チョンマチョン)>천마총
新羅時代の代表的な古墳で、円周157m、高さ12.7mの比較的大きい古墳です。発掘調査の際に金冠など数多くの遺物が発見され、出土品の中に天を飛ぶ馬の図が描かれた、白樺の皮で作られた乗馬用の泥除けが見つかったことから<天馬塚>と名付けらたみたいです。この塚は中に入ることができ、出土品のレプリカが展示されています。本物は<国立慶州博物館>で見ることができます。
<大陵苑>を通り抜けて、次は世界遺産になっている<慶州歴史遺跡地区>に向かいました。
<慶州歴史遺跡地区(キョンジュヨッサユジョッチク)>경주역사유적지구 (世界遺産)
こちらは入場料無料です。2000年に世界遺産に登録され、おおむね南山地区・月城地区・山城地区・皇龍寺跡地区・大陵苑地区の5地区に分かれています。
入口を入るとすぐに左手方向に<瞻星台>が見えます。
<瞻星台(チョムソンデ)>첨성대
善徳女王時代(635~647年)に建てられたと推定される東洋最古の天文台です。高さは9.17mあります。
<国立慶州博物館(クンニッキョンジュパンムルグァン)>국립경주박물관
この後、時間も遅くなってきたので<新羅王宮映像館>に立ち寄った後、<国立慶州博物館>に行きました。
常設館として「新羅歴史館」「新羅美術館」「月池館」があります。
<新羅歴史館(シイラヨクサグァン)>신라역사관
先程見てきた<天馬塚>などから出土された遺物が数多く展示されており見応えは十分にあります。なのに入場無料ですので、歴史好きや美術品好きの方にはお薦めです。
この後、時間も17時半(観覧時間は18時まで)を過ぎていましたので、他の展示館は見ずに、「新慶州」駅まで行くバス(700番)で帰りました。
<KTX新慶州駅(シンキョンジュヨク>신경주역
在来線の「慶州」駅とはバスで30分近く離れており、周辺にはお店など何もありませんが構内にはコンビニや飲食店はあります。
「新慶州」を18:40(この日は4分遅れで運行)に出るKTX155に乗り「釜山」まで戻りました。来る時の列車は「釜山駅」から「新慶州」までノンストップでしたが、帰りは、途中で「蔚山」に停車しました。
<西面(ソミョン)>서면
夕食と街並み観光をするつもりで「釜山」から地下鉄で「西面」に行きました。夕食は友人の希望で「焼肉(サムギョプサル)」と「冷麺」が食べたいとのことでしたが、両方を満たせる店がすぐに見つかりました。私は焼肉(8,000ウォン)とジャージャー麺(5,000ウォン)を食べました。冷麺も5,000ウォンです。
この後、西面界隈をするつもりでしたが、今日は相当歩いたのでどっと疲れが出てきたので夕食だけとってホテルに戻りこの日は終わりました。
11月30日(水)
今日の夕方の便で関空に帰りますが、14時頃にホテルをでれば充分に間に合うので、初日に行った<国際市場><チャガルチ市場>に再び足を延ばしました。ただこの日は朝から雨で、駅(中央駅)に行くまでに結構濡れてしまいました。「チャガルチ」駅を出ると小雨になっており、BIFF広場の辺りでは常設屋台が営業をしていました。ただ、雨なので人出も少なかったです。
BIFF通りで「ビートたけし」の手形を見つけました。右の真ん中です。
アーケードのある通りをメインでブラブラしながら目ぼしいものがあれば買うつもりでしたが、特に何もないまま歩いていると国際市場の西側に道路を挟んで急な階段が見え、気になるので道路を渡って見に行きましたが、階段の手前あたりは<宝水洞本屋通り>というエリアで、1950年の朝鮮戦争の時に一時的に釜山が首都となり、その際戦禍を逃れて来たある夫婦が古い雑誌を売り始めたのがきっかけで自然に形成されたエリアです。その後1970年代には70店舗以上の本屋が立ち並んだことから、この名前がついたそうです。
で、下の写真は左から順に、最初の踊り場から下方向を写したものが2枚。踊り場辺りの電線は手でさわれる高さまで垂れ下がっています。
踊り場の突き当りにある建物と、その建物から右上に登っていく階段です。5分ほどしかこの場にいませんでしたが、昇り降りする人を4人見かけました。もっと上から降りて来られていたので、こんな階段を毎日昇り降りするのは中高年以上には一苦労だと思います。
次は、初日に訪れた<釜山市水協チャガルチ共販場>に足を運びました。初日に行った時は夕方でしたが、今日は午前中でしたので雨とはいいながら買物客も多く、店先にはまだまだ数多くの海鮮物が並んでいました。イカの水揚げを眺めていましたが、邪魔やと怒られました。
その後、昨日食事をした<チャガルチマーケット>とは逆方向に続く細い道に入っていきました。道の両サイドには、ずらーっと海鮮物を売るお店が並んでいます。そのまま進み続けると、店先で海鮮物を売りながら、店の中で食べることができるお店が増え始めて、先々で「中に入って食べていって」というようなニュアンスで声をかけられますが、朝食はホテルでたっぷり食べてきているし、お昼にはまだ少し早いので無視しながらようやく通り抜けました。滅茶苦茶歩いたような気はするのですが、約300mほどの距離です。
その後、再び国際市場方向に戻りましたが、この頃には雨も上がっており、雨で出せていなかった屋台も出てきており、準備中の屋台もけっこうありました。朝とは違う通りを歩き物色を続けますが特に何もみつからないまま、疲れたのでチェーン店でない地元のカフェに入りました。
休憩後、食事場所を探していると、人だかりができているお店があり、そこに引き寄せらて行くと、焼き立てのパンを売っているお店で、ちょうど焼き上がりの時間だったみたいです。
で、振り返るとピビンバ、純豆腐チゲ、チヂミなどのメニュー看板が見え、吸い込まれるようにそのお店に入りましたが、このお店は大当たりで、どれもこれも本当においしかったです。副菜も大量につくのでお腹も十二分に満たされました。
食後はホテルに戻り預けておいた荷物をピックアップして、来た時と同じルート(「釜山駅」⇒「西面」⇒「沙上」⇒「空港」)で金海空港に戻りました。
チェックイン手続きを済ませてから、空港内のカフェでお茶を飲んで時間を過ごした後、出国手続きをしてターミナル内で再び時間つぶしをしました。
金海国際空港(PUS)17:35 ⇒ 関西国際空港(KIX)18:55 JINAIR LJ217
フライトは定刻で、関空到着後もスムースに荷物受け取りまで終わり、友人は19:10のリムジンバスに乗ることが出来ました。私は19:45のリムジンバスで帰途に着きました。